本記事は、中小企業向けにGoogle Workspaceの導入・AI活用支援を行う株式会社ふじサンバが運営しています。
Google Workspaceには「Gemini」と「NotebookLM(2026年7月からGemini Notebookに改称)」という2つのAIが含まれています。名前が似てしまったこともあり、「何が違うの?」「どっちを使えばいいの?」というご相談が増えました。結論はシンプルで、Geminiは日常業務のアシスタント、NotebookLMは社内資料の専属司書です。この記事で違いと併用の型を整理します。
この記事のポイント
- Gemini … 一般知識も使って答える汎用AI。メール・会議・文書作成を速くする
- NotebookLM(Gemini Notebook) … 登録した資料の範囲だけで、出典付きで答える
- 2026年7月の改称は名前だけ。別ツールとしての役割分担は変わっていない
- どちらも全Google Workspaceプランに追加料金なし
130秒でわかる違い
| Gemini | NotebookLM(Gemini Notebook) | |
|---|---|---|
| 情報源 | 一般知識+Web+Workspace内のデータ | 自分が登録した資料だけ |
| 回答の出典 | 基本なし | あり(資料の該当箇所を提示) |
| 得意なこと | メール下書き・議事録・要約・調べ物 | マニュアルQ&A・議事録検索・資料の音声化 |
| 動く場所 | Gmail・ドキュメント・Meetなど普段の画面 | 専用のノートブック画面 |
| 間違い(ハルシネーション) | 一般論を混ぜることがある | 資料にないことは基本答えない設計 |
| 料金 | 全Workspaceプランに標準搭載 | 全Workspaceプランで利用可 |
**「正確さが命の社内情報」はNotebookLM、「スピードが命の日常業務」はGemini。**これだけ覚えれば使い分けの9割は正解です。
2改称の整理 — 「gemini notebook」はNotebookLMの新名称
2026年7月16日、GoogleはNotebookLMを「Gemini Notebook」に改称しました。
- 変わったのは名称とロゴだけ。機能・作成済みノートブック・共有リンクは自動で引き継ぎ
- GoogleのAI製品名をGeminiブランドへ統一する流れの一環
- 「Gemini」と「Gemini Notebook」は引き続き別のツール(統合されたわけではない)
Webで「notebooklm」と検索しても「gemini notebook」と検索しても、たどり着くのは同じツールです。社内資料に旧名称が残っていても読み替えるだけでOKです。基本機能の全体像はNotebookLMとは?で解説しています。
Google WorkspaceのAI活用は、導入・設定とセットで無料相談を受け付けています。
無料相談を申し込む(入力30秒・営業電話なし)3Geminiが向いている場面
「その場で作る・直す・まとめる」仕事はGeminiです。
- Gmailの返信下書き・長いスレッドの要約
- Meetの議事録自動作成
- ドキュメント・スライドのたたき台づくり
- ドライブ内の資料の横断検索
- ちょっとした調べ物・翻訳・文章校正
普段の画面に組み込まれているため、社員への浸透が速いのが強みです。具体例はGeminiで業務効率化する活用例10選へ。
4NotebookLM(Gemini Notebook)が向いている場面
「決まった資料から、正確に引き出す」仕事はNotebookLMです。
- 就業規則・マニュアルへの問い合わせ窓口(出典付きで回答)
- 議事録アーカイブへの「あの件いつ決まった?」
- 研修・引き継ぎ資料の音声化(Audio Overview)
- 補助金の公募要領など長文PDFの読み込み
登録した資料の範囲で答えるため、回答の根拠をその場で確認できるのが法人利用での決定的な強みです。活用例の詳細は社内活用例7選へ。
判断に迷ったときの分岐 — 3つの質問で決まる
「結局どちらを使えばいいのか」で迷ったときは、次の3つを順に確認すると決まります。
質問1: 答えの根拠を示す必要があるか? 必要なら NotebookLM(Gemini Notebook) です。回答に出典が付き、「登録したどの資料のどこに書いてあるか」を示してくれます。就業規則の解釈、契約条件の確認、過去の決定事項の照会など、間違えたら実害が出る用途はこちらです。
不要なら Gemini で十分です。メールの下書きや文章の言い換えに出典は要りません。
質問2: 答えの元になる資料が手元にあるか? あるなら NotebookLM。ないなら Gemini です。NotebookLMは登録した資料の範囲でしか答えないため、資料がなければ何も返せません。逆にその制約があるからこそ、作り話をしにくい設計になっています。
質問3: 毎日使うか、必要なときだけ使うか? 毎日なら Gemini。Gmailやドキュメントの画面内にあるため、使うための手間がありません。必要なときだけなら NotebookLM。資料を登録する一手間があるぶん、日常的な細かい作業には向きません。
| Gemini | NotebookLM(Gemini Notebook) | |
|---|---|---|
| 答えの根拠 | 示さない場合がある | 必ず出典が付く |
| 答えの範囲 | 広く一般的な知識も含む | 登録した資料の中だけ |
| 使う場所 | Gmail・ドキュメント・Meetの画面内 | 専用の画面(notebooklm.google.com)・モバイルアプリ |
| 向く用途 | 下書き・要約・調べ物・議事録 | 社内規程・マニュアル・過去議事録への照会 |
| 使う頻度 | 毎日・何度も | 必要なときに |
| 間違いのリスク | 一般知識の部分で起こりうる | 資料に無いことは答えない設計 |
「両方使うと料金が二重にかかる」という誤解
よくある誤解なので明記します。どちらも Google Workspace に含まれており、二重に費用はかかりません。
- Gemini は2025年1月から全プランに追加料金なしで標準搭載(従来は月額2,260円〜の有料アドオン)
- NotebookLM(Gemini Notebook)も単体で有料契約するプランは存在せず、Google Workspaceの料金に含まれる
つまり Business Starter(1人あたり月額800円・税抜〜)の会社でも、両方を追加費用ゼロで使える状態です。これは Microsoft 365 Copilot・ChatGPT・Claude がいずれも既存契約とは別に法人契約を必要とするのと対照的な点です。
「どちらか一方を選ばなければならない」という前提で検討している会社が多いのですが、選ぶ必要はありません。用途で使い分けるだけです。
使い分けが社内に定着しない場合の対処
ルールを決めても、実際には全員がGeminiだけを使い、NotebookLMが放置される——これが最も多いパターンです。原因は「NotebookLMを使う場面が個人に委ねられている」ことにあります。
有効な対処は、個人の判断に任せず、特定の業務に紐づけてしまうことです。
| 業務 | 使うツールを固定する |
|---|---|
| 就業規則・社内規程への問い合わせ | NotebookLM(人事がノートブックを作成して全社に共有) |
| 案件の過去経緯の確認 | NotebookLM(案件ごとのノートブックに議事録を集約) |
| メールの下書き・要約 | Gemini |
| 会議の議事録作成 | Gemini(Meetの自動議事録) |
「人事に聞く前にまずこのノートブックで調べる」という形まで落とし込むと、使われるようになります。逆に「必要に応じて使い分けてください」という案内だけでは、ほぼ定着しません。
5併用ワークフロー — 2026年の定石
2つは競合ではなく直列につながる関係です。おすすめの型:
- GeminiがMeetで議事録を自動作成(Googleドキュメントに保存される)
- その議事録を月イチでNotebookLMのノートブックに登録
- 社員は日常業務をGeminiで時短し、過去の決定事項・マニュアルはNotebookLMに聞く
つまり「Geminiが作り、NotebookLMが蓄えて答える」。Google Workspaceの中で完結するので、追加契約もデータの持ち出しもありません。
自社ならどこから始めるべきか、無料でご提案します。
無料相談を申し込む(入力30秒・営業電話なし)6導入の順番 — 中小企業はGeminiから
両方いっぺんに始める必要はありません。おすすめの順番:
- Gemini(1ヶ月目) — Meet議事録とメール下書きから。効果が全員に見え、AIへの社内の信頼が生まれる
- NotebookLM(2ヶ月目〜) — マニュアルの問い合わせ窓口を設計して展開
株式会社ふじサンバでは、Google Workspaceの初期設定を代行し、導入の翌月に管理コンソールのレクチャーを行う中で、この順番でのAI定着まで伴走しています。まだGoogle Workspace自体を導入していない会社は、47都道府県別の導入ガイドからどうぞ。
7よくある質問
Q1. 結局、最初にどちらを覚えればいいですか?
A. Geminiです。普段のGmail・Meetの画面にすでに入っているため学習コストがほぼゼロで、効果がすぐ見えます。NotebookLMはその後で十分です。
Q2. Gemini NotebookはGeminiに統合されたのですか?
A. 統合ではなく改称です。2026年7月16日にNotebookLMがGemini Notebookという名前になりましたが、Gemini本体とは引き続き別のツールで、役割分担も変わっていません。
Q3. 両方使うと料金は二重にかかりますか?
A. かかりません。どちらも全Google Workspaceプランに含まれています(1人あたり月額800円・税抜〜のBusiness Starterでも利用可)。
Q4. 社内情報を扱うならどちらが安全ですか?
A. どちらもGoogle Workspaceのデータ保護の枠内で使え、NotebookLMはアップロードデータをAIの学習に使わないことをGoogleが公式に明言しています。個人契約の無料AIに社内情報を貼るのが最もリスクが高い状態なので、まず「会社公認のAIはこの2つ」と決めることが安全への近道です。
Q5. 使い分けの社内ルール作りも相談できますか?
A. できます。株式会社ふじサンバが、導入支援(設定代行・翌月レクチャー)とあわせて47都道府県オンライン完結でご支援します。概算見積は無料です。
Q6. GeminiとNotebookLM(Gemini Notebook)の一番の違いは何ですか?
A. 情報源の違いです。Geminiは一般知識やWeb情報も使って答える汎用AIアシスタントで、NotebookLM(Gemini Notebook)は自分がアップロードした資料の範囲だけで、出典付きで答える資料特化AIです。日常業務の効率化はGemini、社内資料への正確な問い合わせはNotebookLMが向いています。
Q7. どちらもGoogle Workspaceに含まれていますか?追加料金は?
A. どちらも全Google Workspaceプランに追加料金なしで含まれています。Geminiは2025年1月から全プランに標準搭載され、NotebookLM(Gemini Notebook)も全プランで利用可能です(上位プランは利用上限が拡大)。
Q8. 中小企業はどちらから使い始めるべきですか?
A. まずGeminiのMeet議事録自動作成から始め、社内にAIへの信頼ができたら、NotebookLMでマニュアルの問い合わせ窓口を作る順番をおすすめします。Geminiは効果が全員に見えやすく、NotebookLMは初期のノートブック設計が少し必要なためです。
8まとめ
GeminiとNotebookLM(Gemini Notebook)は「どちらを選ぶか」ではなく「役割を分けて両方使う」のが正解です。日常業務はGemini、社内資料はNotebookLM。どちらもGoogle Workspaceに追加料金なしで含まれているので、あとは使い始める順番と最初の設計だけ。そこを当社がお手伝いします。